大豆の歴史


私たちにとって、馴染み深い「大豆」。


豆腐や醤油、納豆や味噌など大豆製品はわたしたちの食卓には欠かせない存在です。

そんな当たり前の存在になっている「大豆」の歴史を紐解いて見てみると、

改めてその素晴らしさに気付かされました。







「大豆」の原産地については、いくつかの説があるようですが、

一般的には紀元前2000年以前から中国で栽培されていたようです。

その後、朝鮮半島や東南アジアにも伝わっていきました。


「大豆」について書かれた記録で最古のものは、

紀元前2800年頃に中国で書かれた医薬の書物に、「生大豆をすりつぶして、腫れ物に貼ると膿が出て治る」という記述があるそうです。

また、五穀豊穣の儀式で大豆の種をまいていたことが記されており、大豆が大切に扱われてきたことがわかります。







日本へは、約2000年前の弥生時代に朝鮮半島を通じて入ってきたと考えられており、

縄文時代にはすでに「大豆」の栽培が始まっていたことが分かっています。


当時の利用法は煮豆や炒り豆が主で、

奈良時代になってやっと味噌や醤油など「大豆」の加工方法が中国から伝わってきたそうです。


日本全国で栽培されるようになったのは鎌倉時代。

きっかけは「仏教」でした。


仏教には「殺生をしない」という教えがあり、肉食を断つ生活を送る中で、

肉や魚に変わる“たんぱく源”として活躍したのが「大豆」からできた味噌や納豆だったのです。


また、戦いに出かける侍や農民たちの栄養食や保存食として大豆製品が広がっていき、

その流れから江戸時代になると様々な大豆加工品が大衆の食卓に並ぶようになります。







欧米に「大豆」が伝わったのは17〜18世紀頃だと言われています。

アメリカや南米では大豆の栽培がどんどん拡大し、今では世界の大豆生産量のほとんどを占めています。


そんな大豆大国となった欧米ですが、大豆の使い道はアジアとは大きく違っていました。

欧米での「大豆」は、食品というよりも、家畜の飼料や食用油脂の材料という、工業的な使われ方でした。


食品としての関心が高まったのは、1999年に米国食品医薬品局(FDA)が、

「1日25g以上の大豆たんぱくを摂取することで、心臓病の発症リスク軽減が期待できる」という表示を認めたことがきっかけでした。


そこから大豆ブームが巻き起こり、健康志向の人々が「大豆」そのものの栄養に着目し始め、

「大豆」は“健康食材”として世界で認知されるようになっていきました。






2000年以上も前から大切に食べられてきた「大豆」。

その美味しさと栄養を、私たちも上手に取り入れていきたいですね。